食事中の食べこぼしがひどい|介護職が選ぶ食事用エプロンのおすすめと正しい使い方

食事関連
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この記事でわかること

1

食事用エプロンの4つのタイプと選び方

一枚タイプ・ポケット付き・2WAY・使い捨て、目的別に整理します。

2

おすすめの食事用エプロンと、洗い方のコツ

現場で人気のエプロンと、毎日洗うのが楽になる方法を紹介します。

3

テーブルに乗せる使い方は「不適切ケア」?

施設で話題の論点を、現場目線で整理します。

介護職が選ぶ おすすめの1枚

ソフラピレンエプロン チェック 2WAYタイプ(竹虎)

スナップボタンでポケットを作れる2WAY仕様。そのまま使えば一枚タイプ、ボタンを留めればポケット型に。
防水加工・洗濯機OK・乾燥機OK(80℃以下)。迷ったらこれ。

食事のたびに服が汚れる。ズボンにこぼす。椅子や床にも飛ぶ。

高齢者の食べこぼしは、本人にとっても介護する側にとっても、毎日のストレスです。

食事用エプロンを使えば服の汚れは防げますが、「エプロンならなんでもいい」というわけではありません。ポケットの有無、洗いやすさ、使い捨てかどうかで使い勝手がまったく変わります。

この記事では、介護の現場で実際に使われているエプロンの中から、おすすめ商品と選び方のポイントを紹介します。毎日のことだから、少しでも楽になる選び方をお伝えします。

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① なぜ高齢者は食べこぼしが増えるのか

食べこぼしの原因は「だらしない」からではありません。身体機能の変化が関係しています。

・口の周りの筋力が低下し、口からこぼれやすくなる
・手の震えや握力低下で、箸やスプーンが不安定になる
・片麻痺で片手しか使えず、食器を押さえられない
・姿勢が保てず、前かがみになれないため口と食器の距離が遠い
・視力の低下で、食べ物の位置が見えにくい
・車いすの場合、テーブルの高さが合わず姿勢が崩れやすい

特に車いすの方は、テーブルとの高さが合わないことで姿勢が取りにくく、しっかりした方でも意外とこぼします。

食べこぼし自体を減らすには、姿勢の調整や食器の工夫も大切ですが、それでもゼロにはなりません。服を汚さないためにエプロンは必須です。

② 食事用エプロンの4つのタイプ

一枚(フラット)タイプ

ポケットがなく、1枚の布を垂らすだけのシンプルなタイプ。服への汚れを防ぐのが目的です。

固形物のこぼしはズボンや床に落ちてしまいますが、汁物や液体がしみるのを防ぐ効果はあります。「服だけ汚したくない」方には十分です。

洗うのが一番楽なタイプ。広げてサッと洗えます。

ポケット付きタイプ

エプロンの下端にポケット(受け皿)が付いているタイプ。こぼした食べ物をポケットがキャッチしてくれるので、ズボンや椅子、床への食べこぼしが大幅に減ります。

ただし注意点があります。ポケットがスナップボタンなどで固定できないタイプは、ポケットの中に食べ物が入り込み、洗うときにかなり面倒です。ポケットを真っすぐにできない構造だと、食べ物がポケットの奥に溜まって取りにくくなります。

毎食のことなので、洗いやすさは本当に大事です。

2WAYタイプ(★おすすめ)

スナップボタンで「ポケットあり」「ポケットなし」を切り替えられるタイプ。

ボタンを留めればポケット付きに、外せば一枚フラットに。状況に応じて使い分けられるのが最大のメリットです。

ポケットを使わないときはフラットに広がるので洗いやすく、ポケット型固定のエプロンより手入れが楽です。

迷ったら2WAYタイプを選んでおけば間違いありません。

使い捨てタイプ

ポリエチレン製の使い捨てエプロン。使ったらそのまま捨てられます。

「毎食エプロンを洗うのがもう無理」という方には、本気でおすすめです。

エプロンは安いので、繰り返し洗った方が確かにお財布には優しい。でも現実は、食器を洗い終わった後にもう一度シンクにエプロンを広げて洗う気力が残っていないことも多いです。しかも食器洗い後だと、エプロンに付いた食べ物がこびりついて落ちにくくなっています。

外食のときにも便利です。透明タイプなら意外と目立たず、食べ終わったらその場で捨てられます。

50枚入りで¥800〜1,500程度。1枚あたり¥16〜30と考えれば、介護者の体力と精神的な余裕を買っているようなものです。

③ おすすめの食事用エプロン

竹虎 ソフラピレンエプロン チェック 2WAYタイプ(★定番)

介護の現場で最もよく見かけるエプロンです。私も一番おすすめしています。

スナップボタンで表と裏を留めるとポケット状になる2WAY仕様。ポケットを使わないときはフラットに開けるので洗いやすい。裏地はポリ塩化ビニールで防水性があり、汁物がしみ込みません。

洗濯機OK、乾燥機OK(80℃以下)。面ファスナー(マジックテープ)で首周りの調整も自由。幅44cm×総丈84cmで、標準的な体格の方に合います。

シックなチェック柄で、エプロン感が少ないのも良いところです。

・価格:約¥1,600〜1,900
・素材:ポリエステル100%(裏地:PVC防水)
・洗濯:洗濯機○ / 乾燥機○(80℃以下)

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竹虎 ソフラピレンエプロン ボーダーチェック(洗い替え用)

2WAY機能はありませんが、一枚フラットタイプとしてはコスパ最強。¥900前後で買えるので、洗い替え用に2〜3枚まとめ買いするのに向いています。

防水加工・面ファスナー・洗濯機OK。柄はピンク・グリーン・ブルーの3色展開。

「エプロンに付ける機能は最低限でいい、安くて洗えるものがほしい」という方に。

・価格:約¥860〜1,100
・素材:ポリエステル100%(防水加工)
・洗濯:洗濯機○ / 脱水○ / 乾燥機○

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フットマーク 長持ちする大きなお食事エプロン(ロングタイプ)

幅75cm×丈105cmの大判サイズ。車いすの方でも膝から下までカバーできます。

食べこぼしが広範囲に飛ぶ方や、車いすでテーブルと体の距離が離れている方に向いています。撥水加工で、面ファスナー式の首周り調整付き。

長い分だけ、テーブルの上に裾を広げて使うことも物理的には可能です(※後述の注意点を参照)。

・価格:約¥1,500〜1,700
・素材:ポリエステル100%(撥水加工)
・サイズ:75×105cm
・洗濯:洗濯機○

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使い捨て食事用エプロン(外食・洗うのが面倒な方に)

透明のポリエチレン製で、使ったらそのまま捨てるタイプ。紐タイプで首の太さに合わせて調整できます。

テーブルと食器の間に挟んで使えるタイプもあり、食べこぼしのキャッチ力は使い捨ての中でも高いです。

透明なのでエプロンをつけていることが目立ちにくく、外食時にも使いやすい。嚥下状態の観察もしやすいです。

・価格:50枚入り約¥800〜1,500(1枚あたり約¥16〜30)
・素材:ポリエチレン

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ケアデザインズ パシュミナ・ドレープエプロン(おしゃれ重視)

「やっとおしゃれなエプロンが出た!」と思った商品です。

見た目はストールやスカーフのようで、介護用エプロンには見えません。食べこぼしがあって恥ずかしいけど「エプロンをつけるのは嫌」という方に向いています。

ただし正直に言うと、おしゃれな分カバー力は弱めです。一般的なエプロンに比べて、覆う面積が小さく、汁物や広範囲のこぼしには不向きです。

食べこぼしが軽度で、見た目を最優先したい方に限定しておすすめします。

・価格:約¥3,000〜4,000
・素材:ポリエステル(撥水加工)

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④ エプロンを「テーブルに乗せる」のは不適切ケア?

介護施設で最近話題になっているのが、「食事用エプロンをテーブルの上に広げ、その上にお盆(トレイ)を置く」行為が不適切ケア(グレーゾーン)に該当するのでは、という議論です。

結論から言うと、法律で明確に禁止されているわけではありません。

ただし、厚生労働省の「身体拘束廃止・防止の手引き」では、利用者の行動の自由を制限する行為が身体拘束に該当すると定義されています。エプロンの上にお盆を置くことで、利用者がテーブルから離れにくくなる=行動が制限される、と解釈される可能性があるのです。

行政の監査で指摘されたケースもあると報告されています。

介護職として伝えたいこと

正直、現場としては複雑な気持ちです。

エプロンをテーブルに乗せるのが最も効率よく食べこぼしをキャッチできる方法であり、そのために設計された商品もたくさん売られています。エプロンをただかけるだけでは、ほとんどの場合ズボンにこぼしまくります。

一方で、「食べこぼしで服が汚れたら、その都度着替えればいい。それが人間らしい生活だ」という理屈も理解はできます。でも万年人員不足の現場で、毎食着替え対応が回るかと言われると……。

在宅介護の場合は、家族がどう使おうと自由です。施設のような拘束の問題はありません。テーブルに乗せて使うのが一番効果的だと思ったら、そうしてください。

⑤ 毎日のエプロン洗い——正直、大変です

エプロンは毎食使うもの。1日3食なら1日3回洗う計算です。

使ったらすぐ洗わないとシミになるのですが、食器を洗い終わった後にもう一度シンクにエプロンを広げて洗うのは、体力的にも精神的にもけっこう堪えます。食器洗い後だと食べ物がこびりついていて、なかなか落ちなかったりもします。

少しでも楽にするコツを3つ紹介します。

食器を洗う「前に」エプロンを洗う

食器より先にエプロンを洗う方が、食べ物が柔らかいうちに落とせます。食器洗い後に回すと、時間が経って固まるので逆効果です。

洗い替えを3枚以上用意する

1枚だと洗って乾かしている間に使えなくなるので、最低3枚は用意してください。竹虎のボーダーチェックなら1枚¥900前後なので、3枚買っても¥3,000以下で揃います。

それでも面倒なら使い捨てにする

これは決して「手抜き」ではありません。介護者の体力を温存することは、長く介護を続けるために大切なことです。

繰り返し洗えるエプロンの方がお財布には優しいですが、介護者の心身の余裕を考えたら、使い捨てに切り替えるのは合理的な判断です。

防水加工のエプロンは2年くらいで加工が落ちて浸み込むようになるので、どちらにしてもいずれ買い替えが必要です。

⑥ エプロンを嫌がる方への対応

「エプロンなんてつけたくない」——この気持ちは理解できます。エプロン=赤ちゃんの前掛けのイメージがあり、プライドが傷つくのです。

対策としてはいくつかあります。

・おしゃれなデザインのエプロンを選ぶ(ケアデザインズのドレープ型など)
・「エプロン」と呼ばずに「お食事ナプキン」「前掛け」などの言い方にする
・透明の使い捨てタイプを使う(目立たない)
・家族も一緒にエプロンをつけて「おそろいだよ」と伝える

どうしても嫌がる場合は、無理につけないでください。汚れたら着替えるという選択も尊重すべきです。

まとめ

食事用エプロンの選び方をまとめます。

・服だけ守れればいい → 一枚フラットタイプ(ボーダーチェック ¥900〜)
・床や椅子への食べこぼしも防ぎたい → ポケット付き or 2WAYタイプ(ソフラピレンチェック2WAY ¥1,600〜)
・洗うのが面倒 / 外食用 → 使い捨てタイプ(50枚 ¥800〜)
・エプロンの見た目が嫌 → パシュミナ・ドレープエプロン(¥3,000〜)

迷ったら竹虎のソフラピレンエプロン チェック 2WAYタイプ。ポケットあり・なしを切り替えられて、洗濯機・乾燥機OK。現場で一番使われている定番です。

洗い替え用にボーダーチェックを2〜3枚買い足しておくと、ローテーションが楽になります。

介護職として伝えたいこと

エプロン選びに、正直こだわりすぎる必要はないと思っています。服が汚れなければそれでいい。抵抗がない方なら、何でも大丈夫です。

それよりも「洗うのが楽か」「乾燥機にかけられるか」の方がずっと大事。毎日3回のことだから、介護者の手間が少ないものを選んでください。

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