大人用おむつの選び方|おむつの専門家が教えるパンツ型・テープ型・パッドの正しい選び方

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この記事でわかること

1パンツ型とテープ型、どちらを選ぶか——生活スタイルと介護の状況で決まります。両方使い分ける方法も。

2パッドの吸収量の決め方——「とりあえず多め」は失敗のもと。キッチンスケールで1日計測するだけで正解がわかります。

3ライフリー・アテント・サルバのおすすめ商品——現場で売れている商品を場面別に紹介。

「介護用おむつって、何を買えばいいかわからない」——そんな相談を、毎週のように受けます。

ドラッグストアに行くと棚一面におむつが並んでいて、パンツ型・テープ型・パッド・尿取りシートと種類がありすぎて、何を選べばいいのか途方に暮れる方がほとんどです。

私はおむつの資格を持つ福祉用具専門相談員として、ケアマネジャーから「おむつだけ相談したい」という依頼が来るほど、排泄用具を専門に扱ってきました。

この記事では、その現場経験をもとに「パンツ型かテープ型か」「パッドの吸収量をどう決めるか」「どのメーカーのどの商品を選ぶか」を、初めておむつを選ぶ方にわかるように解説します。

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① まず決める:パンツ型かテープ型か

2つのタイプの違い

パンツ型 テープ型
脱ぎ履き ◎ 楽(ズボンと同じ) △ 立位での着脱が難しい
漏れにくさ △ 横になると漏れやすい ◎ 密着させやすく漏れにくい
寝た状態での交換 人による 人による
向いている場面 トイレに行ける方
日中の使用
寝たきりの方
夜間の使用

「日中はパンツ型、夜間はテープ型」の使い分け

「日中はトイレに行けるけど、夜間に漏れてしまう」という方には、日中はパンツ型・夜は寝る前にテープ型に替えるという使い分けが有効です。

パンツ型は構造上、横になった状態での排尿に弱い面があります。一方、テープ型は横になった状態で密着させやすく、夜間の多量排尿にも対応しやすいです。

「2種類使うと費用がかかる」と思われがちですが、それぞれを適切な吸収量のものにすれば、無駄なくコストを抑えられます。

💬 専門員のひとこと
「寝た状態で交換するならテープ型の方が楽」と思われがちですが、実際にはパンツ型の方が簡単という介護者の方もいます。どちらが楽かは人によるので、一概には言えません。まずは日中の行動パターンで選ぶのが基本です。

② パッドの吸収量の決め方|「とりあえず多め」は失敗のもと

パッドが吸収のメイン。おむつはあくまで「土台」

おむつ(パンツ型・テープ型)とパッドを組み合わせて使う場合、排尿を吸収するメインはパッドです。おむつは「パッドがずれないための土台」と考えてください。

だから、パッドの吸収量選びが一番重要です。

「大は小を兼ねる」と思って大容量のパッドを選ぶ方が多いですが、これは失敗のもとです。

2回分の排尿量の方が5回分のパッドを使うと——
・パッドが大きくなりすぎて股間がごわごわする
・足が閉じにくくなる
・お腹が苦しくなる
・歩行バランスが崩れる

こうした二次的な問題が出てきます。しかも費用も余計にかかります。

⚠ パンツ型のパッドとテープ型のパッドは別物です
パンツ型にはパンツ専用パッドを、テープ型にはテープ専用パッドを使ってください。テープ型のパッドをパンツ型に使うと、形が合わずにギャザーからはみ出して漏れの原因になります。

正しい吸収量の決め方|キッチンスケール1日計測法

「何回分のパッドが必要か」は、実際に計測しないと正確にはわかりません。

「2回分にしたら漏れた→3回分にしたらまだ漏れた→4回分にしたら…」という試行錯誤を繰り返すより、最初に1日だけ計測した方がはるかに早く、確実に正解にたどり着けます。

📋 キッチンスケール1日計測法(手順)

用意するもの

・計測用のパッドまたはおむつ(4〜5枚)
・キッチンスケール(100均でもOK。スケールにのせるのが嫌な方はラップで包んでから計測しても大丈夫です)

STEP 1:使用前のパッドの重さを測る

新品のパッドの重さを測っておきます(省略してもOK)。

STEP 2:交換するたびに使用後のパッドを計測する

本人が「替えてほしい」というタイミング、または決まった交換タイミングで、使用後のパッドを計測します。
ヘルパーさんやデイサービスのスタッフさんにも協力してもらうと、丸1日のデータが集まります。

STEP 3:日中と夜間の平均排尿量を算出する

(使用後の重さ)−(使用前の重さ)=排尿量
省略した場合は使用後の重さをそのまま参考値にしてもOKです。
日中・夜間で分けて平均を出します。

STEP 4:それぞれの排尿量に合ったパッドを購入

最もよくある組み合わせ例:日中は2回分・夜間は6回分
日中と夜間では排尿量・回数が異なるため、基本的にパッドの種類を分けて選びます。

💬 専門員のひとこと
医師は「1週間の排尿日記をつけてください」と言いますが、おむつ選びにそこまで待てません(笑)。1日、できれば3日計測できれば十分です。計測してしまえば、日中と夜間それぞれに必要なパッドが一発でわかります。試行錯誤する時間もお金も節約できます。

付加価値パッドの選び方

吸収回数が決まったら、次に「付加価値」で選ぶことができます。ただし付加価値は補助的なものです。まず吸収回数を正しく選ぶことが最優先です。

・横漏れが心配 → ギャザーが高いパッド
・勢いが強くて伝い漏れしてしまう → 吸収スピードが速いパッド
・交換頻度が低くなりがち → 抗菌作用付きのパッド

これらはあくまで補助機能です。吸収回数が合っていないと、どんな付加価値があっても漏れます。

③ 必ず知っておいてほしいこと|排便後はすぐに交換を

おむつは尿を吸収するように設計されています。便には対応していません。

排便後にそのまま排尿してしまうと、便が吸収を妨げてほぼ確実に漏れます。また、便はアルカリ性が非常に強いため、皮膚への刺激が大きく、短時間で皮膚トラブルが起きます。床ずれ(褥瘡)の原因になることも少なくありません。

「すぐに交換できない状況」(夜間・ヘルパーさんが来るまでの間など)が続く場合は、看護師や薬剤師に相談して、排便の時間帯をコントロールする薬を検討することも有効な手段です。

⚠ 軟便・水様便の対策について
水様便が漏れて困っている場合は、パッドの上に専用シートを重ねる方法など、いくつかの対策があります。こちらは別記事で詳しく解説します。

④ 場面別おすすめ商品|ライフリー・アテント・サルバ

在宅介護での一般家庭であれば、ライフリー・アテント・サルバの3大ブランドがわかりやすく、扱いやすくておすすめです。病院や施設では別メーカーが使われることもありますが、市販品ではこの3ブランドが品質・ラインアップ・入手しやすさで優れています。

圧倒的に人気なのはライフリー。ラインアップが多く選びやすいため、迷ったらまずライフリーから検討してください。

テープ型|ライフリー のび〜るフィット

テープ型でイチオシの商品です。

テープ止め部分が伸縮する素材になっているため、プロの介護士のように慣れていなくても比較的きれいに装着できます。また薄型設計なのでパッドとの相性が良く、パッドをギャザーの内側に収めやすい。

テープ型初心者の在宅介護家族に一番勧めている商品です。

※パッドを使用する場合は、必ずテープのギャザーの内側にパッドを収めて装着してください。はみ出すと横漏れの原因になります。

💬 専門員のひとこと
テープ型は「きれいに当てるのが難しい」と思われがちですが、のび〜るフィットはテープが伸びるので多少ずれても調整しやすいです。在宅介護での初めてのテープ型としておすすめNo.1です。

パンツ型パッド|ライフリー 紙パンツ専用パッド

ライフリーはパンツ専用パッドの吸収回数のラインアップが豊富です。2回分から夜間用の大容量まで揃っているため、計測した排尿量に合ったパッドを選びやすいのが強みです。

パンツ型にはパンツ専用パッドを使うのが基本ですが、同じライフリーでパッドを揃えると、サイズ感が合いやすくギャザーの中に収まりやすくなります。

パンツ型|サルバ(白十字)

サルバのパンツ型は、引き上げ力が弱い方や最後まで引き上げるのが大変な方に向いています。

力が弱くてパンツを最後まで引き上げられないまま使っている方が多いですが、正しく引き上げないとギャザーが密着せず漏れの原因になります。サルバのパンツは引き上げやすい設計なので、こうした方に特に向いています。

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夜間もパンツ型にしたい方|アテント ボクサータイプ

夜間もテープ型ではなくパンツ型を使いたい方へ。「アテント うす型パンツ 下着気分 ボクサータイプ」か「アテント うす型さらさら長時間パンツ 脚まわりロング丈」がおすすめです。

通常のパンツ型より股漏れが起きにくいボクサータイプの設計で、夜間の横になった状態での排尿にも対応しやすくなっています。

💬 専門員のひとこと
夜間もパンツ型を希望する方にとって、ボクサータイプは股漏れ対策として有効な選択肢です。「夜間にテープ型に替えるのが大変」という介護者の方からも喜ばれています。
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おむつを拒否している方へ|アテント エレガントピンクベージュ

「白いおむつはズボンから見えたときに恥ずかしい」「おむつだとわかるから履きたくない」という方が、実はとても多いです。

そんな方に試してほしいのが「アテント 超うすパンツ 下着爽快 エレガントピンクベージュ」です。

この商品はワコールとの共同開発で、ピンクベージュの色が本当に下着のようなデザインになっています。「これなら履く」という方がとても多く、おむつを拒否している女性の方に一度試してほしい商品です。

白いおむつへの抵抗感からケアが難しくなっているケースでは、この一枚が解決策になることがあります。

💬 専門員のひとこと
「おむつを拒否している」という相談は非常に多いです。理由のひとつが「見た目」です。ワコールとの共同開発のこのピンクベージュは、実際に見ると驚くほどおしゃれ。「これなら大丈夫」と言ってくれる方が多い商品です。女性の方のおむつ拒否でお困りの際は、ぜひ一度試してみてください。

⑤よくある疑問Q&A

Q. パッドとおむつは同じメーカーでないといけませんか?

別のメーカーでも使えます。ただし、同じメーカーで揃えるとサイズ感が合いやすく、パッドをギャザーの内側に収めやすくなります。最初は同じメーカーで試して、慣れてきたら他メーカーのパッドと比較してみるのがおすすめです。

Q. 1枚だけ(パッドなし)で使う場合は?

パッドを使わずおむつ1枚で使用する場合は、その方の排尿量に見合った吸収回数のおむつを選んでください。この場合も「大は小を兼ねない」原則は同じで、必要回数分のおむつを選ぶことが大切です。

Q. 排便後、すぐに交換できないときはどうすればいいですか?

おむつは便への対応を前提に作られていません。排便後に排尿すると漏れやすく、便は皮膚への刺激が強いため、できる限り早めの交換が必要です。

夜間など交換が難しい場合は、排便のタイミングをコントロールする薬の使用を、担当の看護師や薬剤師に相談することも一つの方法です。

軟便・水様便の漏れ対策については、別記事で詳しく解説しています。

まとめ

✔ トイレに行ける方はパンツ型、漏れが心配な夜間はテープ型が基本
✔ パッドの吸収量はキッチンスケールで1日計測して決める——試行錯誤より早くて確実
✔ 日中と夜間でパッドを分ける(最多は日中2回分・夜間6回分)
✔ パッドは大は小を兼ねない——ごわごわ・股が閉じない原因になる
✔ テープ型初心者にはライフリー のび〜るフィット
✔ サルバは引き上げが大変な方
✔ おむつ拒否の女性にはアテント エレガントピンクベージュ(ワコール共同開発)
✔ 排便後はできるだけ早く交換を

「何を買えばいいかわからない」という状態から、この記事を読んで少しでも選びやすくなれば嬉しいです。

「計測してみたけど、何回分を買えばいいかわからない」「この商品で合っているか自信がない」という方は、担当のケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談してください。一緒に最適なものを探します。

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