年を重ねると、徐々に座っている時間が長くなります。
悪い姿勢で長時間座っていると、骨盤が歪んだり、内臓が圧迫されたり、腰痛や身体の不調に繋がります。そのため良い姿勢でいることが大事です。
ただ、良い姿勢で長時間いることは辛い…。徐々にずっこけた姿勢や、傾いた姿勢、だらけた姿勢になってしまいます。
そのため、良い姿勢を保つための工夫は重要です。
このブログでは身体に負担がかかりにくい座り方や椅子、工夫方法をご紹介しています
クッションを活用する
高齢者の場合、痩せられてお尻の肉が薄い人が多いため、クッションは必須です。
お尻には、【座骨】という骨があります。お尻に肉がついてないと、硬い座面にこの【座骨】が当たってすぐ痛くなります。お尻が痛くなってくると、その部分が当たらないように徐々にズレた姿勢になってきます。
学校の集会で、パイプ椅子にきちんと座り続けること、苦痛じゃなかったです?時々、ずっこけ姿勢になっていたのではないでしょうか。
ただ、痛みを感じにくい方もいます。高齢になると、痛みに鈍くなってしまうので、そのまま長時間座り続けてしまう方もいます。痛くなくてもこまめな座り直しが大切です。
30分、座り直しをされない方は痛みを感じにくくなっています。その場合、お尻がずっと圧迫され、酸素がいきにくくなってしまい、お尻の組織が死んでしまう【床ずれ】になるリスクが高いので、必ずクッションを使いましょう。
クッションの中身は、機能性の順番にウレタン⇒ジェル⇒エアーとなります。
ウレタンクッション
ウレタンクッションは一番軽度なクッションです。最も多く普及しています。通気性も良く、柔らかすぎないので沈み込みを抑えられます。沈み込みを抑えられると、立ち上がりがしやすいのです。
ただ、徐々にへたっていきます。
ジェルクッション
ジェルクッションは、穴が開いているタイプは通気性は良いです。流動性があるので、ズレる力に強く、勢いよく座ってしまう方にオススメです。汚れたら丸ごと洗うこともできます。ただ、重いです。
ジェルは、ズレる力が強いと徐々に破れていきます。
少し前にハチの巣クッションが流行りましたね。介護用にも似たような構造のクッションがありますが、機能性は天と地ほど違うので要注意です。あれは、座り直しができない方にはオススメできません。
エアークッション
クッションの中でも最上級のエアークッションは、空気なのでお尻全体を包み込むようにします。沈み込むため立ち上がりはしにくくなります。
通気性はありません。空気は徐々に減っていくので定期的に調節が必要になります。丸洗いはできます。こちらは徐々に表面がすり減っていくので、空気が漏れだしたら交換です。
ジェルとエアーを組み合わせた【ハイブリットクッション】もあります。
背もたれも、クッションがあると上半身の体重を、お尻・太もも+背中で支えることができるので、オススメです。特に、背骨が出ている方、背中が曲がっている方はクッションがある方が包まれて痛みにくくなります。
座面の奥行は指三本
座面の奥行は、背もたれにもたれた状態で、膝裏に指が三本入るくらいが理想です。そうすることで、しっかりとお尻と太ももで上半身の体重を支えることができるので、お尻だけに負担がかかりにくくなります。
お尻だけで上半身を支えると、先ほど述べたように座骨への圧迫が大きくなるので、すぐお尻が痛くなってしまいます。そのため、お尻と太ももと両方で支える方が良いのです。
ずっこけ姿勢になると膝裏にかなり隙間が空きます。
また隙間が無さ過ぎると、今度は立ちにくくなってしまいます。
座奥を長くするのは難しいのですが、短くするのは背もたれにクッションをかますことでできます!
何事も“丁度良い”が一番ですね
足裏が地面に着き、足首は90度
座面の高さは、足の裏が全て地面につき、足首が90度の角度になるのが理想です。座面が低すぎる場合は、クッションなどで高くし、高すぎる場合は椅子の足をカットしたり、足置き台を利用しましょう。
ただ、良い姿勢で座るには足首が90度の角度が良いのですが、その高さだと立ち上がりにくい方もいます。座面は高ければ高いほど立ち上がりやすいので、立ち上がりにくくなってしまった方は、足置き台を用意して、座っているときは足を足置き台に乗せて姿勢を作り、立ち上がる時は足置き台をどかして立ち上がるようにするのがオススメです。
足置き台は簡単にどかせられる、軽いものが良いですね
肘置きのある椅子を選ぶ
肘置きは、長時間座る際に必須です。腕は感じにくいのですが大変重いため、肘置きがないと疲れて姿勢が悪くなります。
目の前に机があり、机に肘が置ける場合は代用も出来ますが、肘置きの高さは、腕を落とした時に肘が90度に曲がる高さが良いです。低い場合はクッションやタオルで高さを調整しましょう。
腕置きクッション
肘を置くためのクッションもあり、使うことでとてもゆったり座ることができます。
背が曲がっている方は、背もたれにゆったり持たれることができないので、特にオススメです。
一日の中で一番長い座る姿勢なので、工夫して快適に過ごしましょう!
コメント