皆さんは、家の中では何か履物を履かれて過ごされていますか?
高齢者の方の家に訪問すると、スリッパを履かれている方を多く見かけます。
しかし、施設やデイサービス、病院ではスリッパの使用を禁止しているところが多く、私のお店にも上履きを買いに来るお客様は多いです。
かかとのある上履きを用意してくださいと言われて…。
では、なぜ病院やデイサービス、病院ではスリッパの使用を禁止しているのでしょうか?
スリッパ=転倒の危険性が高い
それは、転倒リスクが高いからです。
- 脱げやすさ
スリッパは足にフィットしにくく、歩行中や階段の上り下りの際に脱げやすい構造になっています。脱げたスリッパにつまずいたり、足をひっかけたりして転倒する危険性があります。 - 滑りやすさ
スリッパの底は滑りやすい素材でできていることが多く、特に濡れた床やカーペットの上で滑りやすくなります。これにより、バランスを崩して転倒するリスクが高まります。 - 歩き方の変化
スリッパを履くことで、通常とは違う歩き方をすることがあります。
例えば、スリッパが脱げないように「すり足」で歩いたり、足音を立てないように「小股」で歩いたりします。この不自然な歩き方が、転倒リスクを高める要因となります。 - 足の動きの制限
スリッパは踵を押さえる部分がないため、意識していなくても、足の趾やつま先を下に曲げてスリッパを押さえながら歩く必要があります。この動きは、特に高齢者や関節の動きが悪くなった人、筋力が弱くなった人にとって負担が大きく、つまずきやすくなります。
歳を重ねて、筋力が落ち、歩行の変化(すり足歩行など)により、高齢者は特にスリッパを使った時の転倒リスクが高くなるのです。
オススメの室内履きは?
では、スリッパの代わりに何を履けば良いのでしょうか?
外履きと変わらない室内履き
一番脱げにくく、しっかりと足にフィットしてズレにくいのは、外履き用と変わらない室内履きです。
介護シューズには、【中外兼用】【施設用】の靴があり、中でも外でもどちらでも履けるようになっている靴があります。
介護シューズ業界では有名な【徳武産業さんのあゆみシリーズ】と【アサヒシューズさんの快歩主義】です。
特にデイサービスや施設、病院ではリハビリする可能性もあり、食堂までの道が遠かったりするので、このくらいしっかりと、歩ける靴が良いでしょう。
かかとのあるスリッパ
家の中でそんなしっかりとした靴を履いたら、脱ぎ履きが大変だわ…
家の中で、上記のような靴をわざわざ履くのは煩わしい。脱ぎ履きをするから、脱ぎやすく、履きやすい靴の方が良いという方もいらっしゃるでしょう。
せっかくしっかりとした靴を買っても、面倒くさくなり、かかとを踏んで履いていたら意味がありません。
そのような場合は、、マジックテープで止めるのではなく、上からスポっと履く、スリッポンタイプがオススメです。
これなら、一回一回マジックテープで脱ぎ履きするのではなく、上からスポっと履いて、必要に応じて、かかとを整えるだけなので、脱ぎ履きも楽です。
ただ、その分足にぴったりのサイズを選ばないといけません。大きいと靴の中で足が動いてしまいます。そうすると、転倒リスクはスリッパ同様高くなるので要注意です。
どんな靴でも、サイズが一番大事です。小さい靴は足を痛め、大きい靴は中で足がズレるので転倒の危険性が高まります。しっかりとサイズを測ってから買いましょう。
足のサイズはしっかりと測りましょう!自分が思っているより、足のサイズって1cm短いんですよ
かかとの無い室内履き
それでも、かかとを少し整えることすら面倒くさい方もいらっしゃるでしょう。
そんな方にオススメなのは、脱ぎにくいかかとの無い介護シューズです。
かかとが少しあって、脱ぎにくい設計になっています。
車いすの方も、足先が壁や扉にぶつかる危険性がありますので、転倒予防というよりは足の保護のために室内履きを履くことをオススメします。
足が滑りにくくなるので、ベッドから車いすへの乗り移りや、足で車いすをこぐときは足に力が入りやすくなるので、とても楽になります!
スリッパを履くより、靴下だけ履いて歩く方が転倒の危険性が高いので、スリッパを履かないのであれば、素足での移動をオススメします!靴下だけは一番危ないです!(裏にすべり止めが付いていても)
今は介護用でなくても、スリッパ以外の室内履きが多く出ているので、高齢者の方とか関係なしに、皆がそのような室内履きを履くようになれば良いですね!
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