移乗ベルト(入浴用介助ベルト)とは?知らない人が多い、入浴介助を安全にする用具

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移乗ベルトという用具を知っていますか?介護用品の中でも、まだあまり知られていない用具のひとつです。

入浴の介助では、普段のようにズボンや服を掴んで支えることができません。裸の状態で、しかも濡れて滑りやすい浴室で、立ち上がりや方向転換を支えなければならないのです。移乗ベルトは、この「掴むところがない」という状況を解決してくれる用具です。この記事では、仕組みとおすすめの人、実際に使われている商品を紹介します。

この記事でわかること

1

なぜ入浴介助は「掴むところがない」のか

裸の状態、しかも濡れて滑りやすい浴室。普段のようにズボンや服を掴んで支えられない理由と、移乗ベルトがそれをどう解決するのかを解説します。

2

どんな人にオススメか

入浴時の立ち上がり・方向転換に不安がある本人と、支えたくても掴む場所がなく困っている介助者、それぞれの視点から対象者を整理します。

3

目的別・商品の選び方(4商品)

しっかり固定重視の「テイコブX型」、着脱の速さ重視の「テイコブ入浴用介助ベルト」、柔らかさと価格重視の「テイコブ楽々」、介助者の腰の負担軽減重視の「リフティ・タタミ」を比較します。

この記事でオススメする商品

幸和製作所 テイコブ楽々入浴用介助ベルト AB21

ソフトな素材で、本人にも介助者にも負担をかけにくいタイプ。
持ち手が体を囲むように配置されているので、どの向きからでも掴みやすくなっています。
バックル固定でワンタッチ着脱、価格も手頃で試しやすい1本です。

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① 移乗ベルトとは

移乗ベルトは、立ち上がりや方向転換、座る動作といった「移乗」の場面で、介助する人とされる人の両方をサポートする用具です。腰に巻いて使うのが基本的な形で、入浴の場面で特によく使われます。

普段の生活では、介助者は本人のズボンのウエスト部分やベルトを掴んで支えることができます。しかし入浴のときは服を着ていないため、掴む場所がありません。そこで、腰に移乗ベルトを巻いておくことで、そのベルトの持ち手を掴んで支えることができるようになります。

使い方には3つのパターンがあります。ひとつは介助者がベルトを装着し、本人がそのベルトを掴んで動作をしやすくする方法。もうひとつは本人がベルトを装着し、介助者がそのベルトを掴んで支える方法。そしてもうひとつは、本人・介助者の両方がベルトを装着し、お互いのベルトを掴み合う方法です。どの使い方が合っているかは、本人の残っている力や介助者の体格によって変わってきます。

② どんな人にオススメか

入浴時の立ち上がりや方向転換に不安がある方、そして「本人を支えたいけれど、掴むところがなくて困っている」という介助者の方にぜひ知ってほしい用具です。

特に、浴室は床が滑りやすく、とっさに体を支えるのが難しい場所です。素手や腕だけで本人を支えようとすると、介助者自身も一緒にバランスを崩したり、腰を痛めたりする原因になります。移乗ベルトがあれば、しっかりした持ち手を掴んで支えられるので、介助者・本人どちらの負担も減らせます。

③ 移乗ベルトの商品紹介

移乗ベルトはまだ商品数が多くないジャンルですが、その中でもよく使われている3つを紹介します。

幸和製作所 テイコブX型 入浴用介助ベルト AB11

サイズは長さ110×幅85×高さ約2cm、重さ480g。適応胴囲は80〜100cm、適応大腿周は約50〜65cmです。耐荷重は80kg、希望小売価格は14,200円(税込15,620円)。

名前の通り、ベルトがX字型になっているのが特徴です。腰だけでなく、両方の太ももにもベルトが通るので、腰・右足・左足の3点でしっかり固定されます。座ったままでも簡単に着脱できるので、浴室で毎回つけ外しする手間も少なくて済みます。

こんな方に:しっかり固定して安定感を重視したい方、座った状態での着脱のしやすさを重視したい方

幸和製作所 テイコブ入浴用介助ベルト

X型とは違い、腰にぐるっと一周巻きつけてバックルで留めるだけの、シンプルな構造のベルトです。M(AB01)とL(AB02)の2サイズがあり、Mは適応胴囲80〜100cm、価格12,430円(税込)。Lは適応胴囲約90〜130cm、サイズは幅18cm×長さ150cm、価格16,333円(税込・税抜14,849円)です。

太もも部分の固定がない分、X型よりも着脱がさらに手早くできます。持ち手は体を囲うように配置されているので、いろいろな姿勢からでも掴みやすくなっています。

こんな方に:とにかく手早く着脱したい方、シンプルな構造を好む方

幸和製作所 テイコブ楽々入浴用介助ベルト AB21

適応胴囲は約60〜110cm、長さ125cm。実勢価格は6,911円(税込)前後で、4商品の中では一番お求めやすい価格帯です。

同じテイコブシリーズでも、こちらはソフトな素材でできていて、本人にも介助者にも負担をかけにくいのが特徴です。持ち手は体を囲うように配置されているので、どの姿勢からでも掴みやすくなっています。バックル固定でワンタッチで着脱できます。

こんな方に:柔らかい素材を重視したい方、価格を抑えてまず試してみたい方

エナジーフロント リフティ・タタミ LP-T

ここまでの3つとは仕組みが異なる商品です。腰に巻くベルトではなく、背中・お尻・ひざを支える防水のマット(畳部)と、横に伸びる持ち手(ひも)が一体になった用具です。

サイズは畳部が幅40×奥行30×座面厚1cm、起立時の背面の高さ30cm、持ち手部分は縦14×横114cm、ひもの長さ75cm。

本人にこのマットの上に座ってもらった状態で、介助者が横の持ち手を引くと、テコの原理で本人の体を起こしたり、向きを変えたりできます。腕の力だけで持ち上げようとせず、テコの力を借りられるので、介助者の腰への負担がぐっと減ります。畳部分は洗濯機が使えず手洗い・陰干しのみですが、それ以外の部分は洗濯・乾燥機にかけられます。

こんな方に:介助者の腰への負担を特に減らしたい方、体を持ち上げる動作そのものがつらい介助者

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💬 専門員のひとこと

今回紹介した移乗ベルトは、いずれも介護保険の対象品(特定福祉用具購入)です。要支援・要介護の認定を受けている方であれば、申請することで1〜3割の自己負担で購入できます。「知らない用具だから高そう」と思われがちですが、実際は思っているよりハードルが低いので、気になる方はケアマネジャーや福祉用具専門相談員に相談してみてください。

まとめ

✔ 移乗ベルトは、入浴時に「掴むところがない」という悩みを解決する用具

✔ 本人・介助者どちらか、または両方が装着して使う

✔ しっかり固定したいなら「テイコブX型」

✔ 手早い着脱を重視するなら「テイコブ入浴用介助ベルト」

✔ 介助者の腰の負担を特に減らしたいなら「リフティ・タタミ」

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