年を重ねると、聴力が衰えて徐々に聞こえにくくなります。
耳が遠くて困るのは、本人よりも周りの人です。
大きな声で話さなければならない。近くにいって話しかけなければならない。聞こえにくいので何度も「なんて言った?」と聞き返される。テレビの音が外に漏れるほど大きくなる。
ご本人も困ることもあります。
インターホンが聞こえないから来客が分からない。電話が聞こえないからお友達と話せない。万が一火事や危険なことが起こっても分からない。
必然的に誰かと話す時間、回数が減っていってしまいます。
言葉は発しないと忘れていってしまいます。テレビで聞くだけではダメなのです。
言葉を忘れていってしまうと…、認知症になりやすくなります。
耳が聞こえないことが、認知症になる要因の一つであることは科学的に証明されています。
では、耳が遠くなっても、認知症にならないためにはどうしたら良いのか、ご紹介していきます。
最初に耳鼻科受診
耳が聞こえにくくなったと感じたら、すぐに耳鼻科を受診してください。
実は、何割かの方が、ただ【耳垢が詰まっている】という理由で聞こえにくくなっているのです。
毎日耳掃除している方でも、カメラで見ながら奥の奥まで掃除は出来ていないと思います。
耳鼻科受診するだけで、耳が聞こえなくなった原因が取り除ける可能性があるのです!
まずは耳鼻科に!
補聴器を活用する
耳鼻科に行って、先生から補聴器を勧められたら補聴器を検討してみてください。
聞こえにくくなった耳を補助する役割として補聴器があります。
補聴器とはどういったものかというと、人によって聞こえにくい音程、その程度はバラバラです。
まずは聴力検査をして、今どのくらい聞こえているのか確認します。
正常に聞こえるためにはオレンジの⇕が必要です。
補聴器はその人に合わせて、必要な音程の必要な音量を調整できます。
そのため、補聴器をつけることで正常に聞こえるのです。
こちらが聞こえるように声を大きくしていたオレンジの⇕を、補聴器が自動で大きくしてくれる感じですね。
補聴器メーカーのシグニアさんでは、オンラインで聴力検査ができます↓
自分が聞こえにくくなっているのか、確かめたい方はぜひ挑戦してみてください。
種類と金額
私は、補聴器に対して金額が高いイメージを持っていました。
その通りで決して安い金額ではないのですが、補聴器は物そのものというより、中身で値段が変わります。
金額
こちらはシグニアさんの見本の価格ラインナップなのですが、片耳だと1台5万円~あります。
これらは同じ補聴器で、聞こえる精度によって値段が変わってくるのです。
例えば、
②(ベーシック)は一対一の会話ならスムーズに聞こえるが、大人数の会話は処理できない。
③(スタンダード)は大人数の会話も処理できるが、飲食店などにぎやかな場所での会話は処理できない。
⑤(アドバンス)はにぎやかな飲食店での会話も処理できるが…
といった感じで、中身の精度によって値段が変わってくるのです。
高齢者の方は、家族とだと一対一の場合が多いので②でも問題なく、デイサービスや交流の場に行かれる方は③の方をオススメしています。
そう考えると、「100万くらいするんじゃ…」と思っていたら
「片耳で12万か…」少し現実的になりませんか?
左右で聞こえが違うと、聞こえない方の聴力が衰え、バランス感覚が崩れることがあり、補聴器は両耳2台で使うことが推奨されていますが、片耳だけでも無いよりはあった方が良いと思います!
耳掛け式と耳穴式
種類は耳掛け式と耳穴式があります。
好みは人それぞれなので、どちらが好みか試してください。
耳掛け式
・デザインがオシャレなものが多く、大きいので無くしにくいです。
・耳の後ろに引っ掛けるので、そこまで目立ちません。ただ、マスクや眼鏡との相性は悪いです。
・音がこもりにくいので、食事中も付けたい方や、自分の声もしっかり聴きたい方にオススメです。
・耳穴に入れる部分は、何種類かサイズはありますが、オーダーメイドではないので、外れやすい方もいます。
耳穴式
・オーダーメイドで耳の穴の形を取って作ります。作るのに少し時間がかかります。
・取り外すときに短い紐を引っ張って外すので、手先の細かい作業がしにくい方はやりにくいかもしれません。
・オーダーメイドなので外れにくく、音がこもりやすいです。
・とても小さく作れるものもあるので、全く目立たなくすることもできます。
電池タイプは電池自体が小さく、ほぼ毎日交換することが大変なため、充電タイプがオススメです!!
どちらでも、外れても落とさないように、追加で補聴器ストラップを付けることができます。心配な方はぜひ、最初の購入の時に付けてください
補助金
補聴器は聴力のレベルによって補助金を受けられます。
身体障害者手帳の取得が必要となりますが、
6級: 両耳の聴力レベルが70デシベル以上
4級: 両耳の聴力レベルが80デシベル以上
3級: 両耳の聴力レベルが90デシベル以上
2級: 両耳の聴力レベルがそれぞれ100デシベル以上となっています。
これは、かなり耳が遠い方を対象としており、軽度や中等度聞こえない方では対象とならないことが多いです。
補聴器補助の対象かどうか調べるためにも、耳鼻科受診は大事です。
集音器と補聴器は別物
集音器と補聴器は全くの別物なので要注意です。集音器は家電、補聴器は医療機器です。
補聴器は音を拾って、その人に合った必要な音域の音のみを大きくできますが、集音器はすべての音を大きくします。
テレビショッピングで販売しているのは、全部集音器です。あまりオススメはできません…。
補聴器はどこで買えばいい?
お店で買うと、お店での聞こえ具合で調節されます。お店ではよく聞こえていたのに、家に帰ったら聞こえにくくなってしまった、なんてことはよく聞きます。
そこで、オススメしているのは、よく使う場(家やデイサービス、施設)で調整してくれる【訪問してくれる補聴器屋さん】です。
愛知県でオススメの訪問してくれる補聴器屋さん☟
補聴器は定期的なメンテナンスが必要です。店舗で買ってしまうと、店舗に定期的に行かなければならないので、家に来てくれるサービスがあるところの方が、楽です!
補聴器も部品の廃盤や、年数によって買い替えが必要です。一生物ではありません。
誰でも販売できる
補聴器は販売に資格が必要ないので、誰でも販売することができます。
決して安い買い物ではないので、買うのであれば【認定補聴器技能者】がいるお店で買ってください。この厳しい試験に合格され、資格を継続して持っている方であれば安心です。
補聴器を買って、満足している方としていない方の大きな差は、【どこで買ったか】が大きいです。慎重にお店を選びましょう!
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