「何度座り直しても、すぐ姿勢が崩れてしまう…」
「気づくと前にずれている」
「足がフットレストから落ちてしまう」
車いすの姿勢の崩れは、実は“座り方”だけの問題ではありません。
座面の高さ、背もたれの角度、足台の位置、クッションの有無――
ほんの少しのズレが、崩れやすさにつながります。
この記事では、
車いすで崩れない姿勢を作るための基本ポイントを、現場目線でわかりやすく解説します。
目次
① なぜ姿勢は崩れるのか?
まず大前提。
姿勢が崩れる原因の多くは、次の3つです。
1. 座面の奥まで座れていない
骨盤が立たず、浅く座っていると前滑りが起きます。
2. 足台(フットレスト)が合っていない
高さが合わないと、太ももが浮いたり、逆に圧がかかったりします。
3. 体を支えるクッションが不足している
長時間同じ姿勢を保つには、支えが必要です。
「筋力が弱いから仕方ない」ではありません。
環境調整で大きく改善できます。
② 正しい座り方の基本(5ステップ)
STEP1:お尻を奥まで入れる
まずは骨盤を立てることが最重要。
✔ 一度立ち上がる
✔ お尻を背もたれにしっかりつける
✔ 骨盤が後ろに倒れていないか確認
ここができていないと、すべてが崩れます。
STEP2:太ももが水平になっているか確認
理想は
✔ 床と太ももがほぼ平行
✔ 太ももが浮いていない
足台が高すぎると太ももが浮き、
低すぎるとお尻に圧が集中します。
STEP3:足裏が安定しているか
✔ 足裏がしっかりフットレストに乗っている
✔ つま先だけになっていない
足が安定すると、姿勢も安定します。
STEP4:背中が丸まりすぎていないか
猫背になると、骨盤が後傾し、前滑りが起きやすくなります。
軽く胸を開くイメージで。
STEP5:左右差がないかを見る
片麻痺などがある場合、体がどちらかに傾きます。
✔ 片側だけお尻が前に出ていないか
✔ 片足だけ落ちていないか
左右差は崩れのサインです。
③ 崩れやすい人の特徴
- 長時間座っている
- 体幹が弱い
- 片麻痺がある
- クッションを使っていない
- 車いすが体に合っていない
ここで大事なのは、
👉 「姿勢が悪い」のではなく「環境が合っていない」ことが多い
ということです。
④ クッションの役割は想像以上に大きい
クッションは「楽にするもの」ではありません。
✔ 骨盤を安定させる
✔ 圧を分散する
✔ 前滑りを防ぐ
特に前滑りがある人は、前上がりタイプや姿勢保持タイプが有効です。
⑤ 車いす自体を見直すべきケース
何度調整しても崩れる場合は、
✔ 座面幅が広すぎる
✔ 座面奥行きが合っていない
✔ 背もたれが高すぎる/低すぎる
といった車いす選択の問題の可能性もあります。
⑥ 足が落ちる場合は姿勢のサイン
足がフットレストから落ちるのは、
- 骨盤後傾
- 体のずれ
- 足台の高さ不適合
が原因になっていることが多いです。
▶ 車いすの足置きから足が落ちる時の対策はこちら
⑦ 介助者が見るべきポイント
家族や介助者は、
✔ 座って10分後
✔ 30分後
✔ 食後
など、時間経過で姿勢が崩れていないかを見ることが大切です。
「最初はきれいに座れている」は要注意。
まとめ
車いすの姿勢は、
- 骨盤
- 足台
- クッション
- 車いす選び
この4つのバランスで決まります。
崩れを「仕方ない」と思わず、
少し調整するだけで驚くほど安定することがあります。
座り直しが減ると、
✔ 介助が楽になる
✔ 転倒リスクが減る
✔ 疲労が減る
良いことしかありません。
まずは「奥まで座れているか」から確認してみてください。



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