その段差、油断大敵!転んで寝たきりになりたくない方へ――現場からのアドバイス

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敷居やちょっとした段差に、最近つまずく回数が増えてきたんだけど、別に転んでないし、慣れ親しんだ我が家だから大丈夫だよね。

【慣れ親しんだ我が家だから大丈夫】この言葉はもう何千回も聞いてきました(笑)

2023年には、約4万人の高齢者の方が家で転ばれて緊急搬送されています。(外では2万人)

「自分だけは大丈夫」と思う方が詐欺に合われてしまうように、「自分だけは大丈夫」と思わないで、このブログを読んだ人の一人でも、家で転んで寝たきりになる方が減らせれますように!

このブログを読めば、どのようなタイミングで、どのような対策をすれば、家の中で転ぶ確率が下げれるのか、ご紹介しています。

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どのようなタイミングで注意するべき?

よく「どんな状況になったら、対策をした方がいい?」と聞かれます。

下のイラストは、歳を取ったり筋力の衰えなどから起こる、標準的な身体の衰え方です。

人が転ぶまでの身体に起こる段階を表している。

どの段階になったら、つまずかないように、転ばないように対策すればいいのかというと…

まず、ほとんどの方は【⑥何か対策をしないと歩けなくなった】から対策をします。

遅すぎる!!!!

気持ち的には①から対策してほしいのですが、【③僅かな段差にひっかかる】ようになったら対策しましょう。

引っかかるようになっただけで、転んでないから大丈夫という方は後々盛大に転んでください。

家の中でつまずく場所は?

高齢者の転倒で多いのは「段差」「ベッドやソファ、椅子付近」「家具や配線コード付近」「カーペットや畳の上」がランキング上位にきます。

つまずいて転んでしまったケースは、1~2cmの段差や物がほとんどです。

危険な個所とその対策をご紹介していきます。

段差

家の中にある段差は、部屋と廊下の段差、玄関の上がり框、ベランダ、扉の敷居などが挙げられます。

何であんな段差に引っかかったんだ??

と、つまずかれた方が最も疑問に思う、慣れ親しんだ家が牙をむく瞬間ですね。(🐈シャー!!)

この中で、段差が大きいベランダや玄関の上がり框は、実はそこまでつまずかないんです。

段差が大きいと、昇り降りする側も身構えるので、意識が向いているんですよね。

それに比べて、1~2cmの部屋と部屋の段差や、扉の敷居は、少し足を上げればいいので、意識が疎かになりがちです。




私が行っている対策をご紹介します。

1.段差を分かりやすくする

今から出来る簡単なことは、「そこに段差がある」と認識する確率を上げることです。

慣れ親しんだ家だと余計「ここに段差がある」と意識し忘れます。だからつまずきます。

段差や敷居にテープを貼ったり、塗料を塗ったりして、色を分かりやすくします。

夜間、トイレに行くが完全に電気を付けない方は、蓄光タイプだと夜間も光って分かりやすい!

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これは私もよく使うテープなのですが、色付きの蓄光テープなので、昼でも夜でも目立つのがお気に入り。

それこそ敷居だったり、歩行器の持ってほしい場所、トイレの足を置く場所など、色々な場所に貼っています。

2cm×5mのサイズが私的には色々使えてオススメです。

段差を無くす

上のテープや塗料を塗るは、正直応急処置です。一番いいのは段差を撤去しちゃうことです。

敷居の撤去は簡単に出来ます。

少し大掛かりな工事になりますが、下がっている廊下や部屋を丸ごとかさ上げして、段差を無くす方法もあります。

これらは大工さんの仕事になりますので、住宅改修を行っている工務店に頼みましょう。

介護認定を受けている方は、介護保険で補助が下ります。

ベッドやソファー、椅子

ベッドやソファー、椅子付近で転んでしまう理由は、立ち上がる時にふらつきやすく、不安定になりやすいからです。

きちんと意識して立ち座りを行うようにしましょう。

椅子から立ち上がりにくいからだけじゃなくて、ふらついて転ぶのを避けるために、近くに掴まるところや手すりを置けたら、とても良い転倒予防に!!
(でも、これをやれる人はまずいない)(転んでから考えるよね)

※今回段差ではないので、対策は省きます。詳しくはこちらを参照☟

家具や配線コード付近

家具や配線コードに引っかかって転ぶ方も多いです。

家具は大きいので、案外ぶつからなさそうに思えますが、角や、ちょっと引き出しが開いていると服に引っかかったり、ぶつかった拍子にバランスを崩したりします。

例えば、ベッド⇔トイレなど、よく移動する動線上には、ぶつかりそうな家具を置くのは避けましょう!(掴まるには欲しいから、悩みどころ)

配線を横切らないといけない場合は、配線カバーを付けるだけでもつまずき予防になります!

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柔らかい素材の配線カバーもありますが、浮いたりするとつまずく可能性が高まるので、強度のある曲がらないタイプがオススメ!

まぁでも、配線は横切らないのが一番なので、面倒臭くても延長コードなどを使って、壁に沿わせるようにしましょう。

カーペットや畳の上

畳はですね、畳の目に沿って歩いたり立ったりすると、滑ってこけます。

畳の目はどうしようもないので、上にゴザを敷いたり、カーペットを敷くと畳の目が無くなりますが、ゴザやカーペットがズレないように、上に重い家具を置ける場合か、ピンをぶっ刺してもいい場合のみ、上に敷きましょう。

カーペットの厚みでさえ、つまずく危険性があります。

部屋いっぱいのカーペットなら良いのですが、中途半端に敷くなら敷くのを止めた方がいいです。

カーペットを止めるすべり止めは多く販売されていますが、今まで滑らなかった商品に出会ったこと無いので、大人しくやめときましょう!

やらないでほしい対策

段差の対策として「やらないでほしい」こともあります。余計こける可能性がある対策です。

それは【スロープを設置すること】です!

え!スロープ設置したら段差につまずきにくくなるんじゃないの!?と思ったそこのあなた。

スロープを設置した方が良いのは、シルバーカーや歩行器など、キャスターがある用具を使っている人、すり足の方などです。全員が全員スロープを設置した方が安全になる訳じゃない。

スロープを設置するのは、確かに簡単なのですが、やはり段差自体を無くしてほしいです。

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どうしてもスロープを置きたい方は、靴下や素足でも滑りにくい【インタースロープ】がオススメ。
(ダイヤスロープは靴下だと滑るから、シルバーカーや歩行器、車いす以外の方はオススメしません)

リフォームはどこに頼めばいい?

段差を無くしたい場合は、リフォーム工事をすることになります。

一番良いのは、【介護を知っている】お抱えの大工さんや、知り合いの工務店さんに頼むことだと思います。

いなければ、介護用品のショップや、区役所の高齢福祉課で、紹介してもらうのも良いと思います。
(ただ、区役所の方はどこの工務店が良いとか知らないので、家から一番近い会社を紹介されます)

どこの会社にするか決める前に、大体の見積もりが知りたいという方は、リフォーム紹介会社を使うのも一つの方法です。

全国展開しているので、どなたでも見積もり依頼かけることはできますが、口コミ見ると大体2~3社の紹介だそうです。(最大8社)
まあ、正直そんなに相見積もりとっても仕方ないので、2~3社で十分かなと思います

ネックなのは、コンシェルジュと必ず電話でのやり取りが必要なこと。ネット依頼なんだから、ネットで完結してくれよと思うのですが、細かなヒヤリングをするためだそうです。
この時に「介護に強いリフォーム会社」を紹介してもらいましょう。
HPに大体の見積もりも書いてありましたが、まぁ合っているかな…と思ったので、こちらでご紹介しました。

段差をなくすリフォームの方法と費用は?補助金・実例も紹介-リフォームするなら【リフォームガイド】
家の中の段差と一口にいっても、風呂やトイレの入口や玄関などさまざまな箇所があります。家の状態や予算によっても工事内容は変わってくるので、今回はさまざまなリフォームの方法や費用をご紹介します。補助金やリフォームの進め方も解説します。

ただ、相見積もりしてもらった値段に関しては、安ければいいと良い訳でもなく、高ければ良い訳でもなく、正直工事してみないと分からない部分もあるので、見積もり作成は難しいんです。
(安くても、下手な人が来られても困りますしね)

私がいつもお願いしている大工さんは、こういう問題が起こった場合は、追加でこのくらいもらうことになるなど、最初に説明してくれます。「こういうやり方の方がこの家にはいいけど、どうする?」など、代替え案を提案してくれます。工事するリスクも教えてくれます。(壁紙が剥がれるなど)最初に、見積もりより高くなる可能性はないかと確認しましょう。介護を知っている会社であれば、後から高く出すことはありません。
(介護保険で補助を使う場合、後から金額を上げると申請がとても面倒臭いので、基本後出ししません)

もし、こちらで見積もりとってみる場合は、リフォームの内容➡床、予算➡20万未満、又は20~50万で設定して、やってみてください。

正直、大工さんであっても、介護の現場を知らない方だと、かなりめちゃくちゃなリフォームをされた利用者様を見てきました。

そんなリフォームしたら、余計転ぶやろ…!とか、将来使えなくなる…!とか

リフォームのプロであっても、介護に関しては素人です。

リフォーム工事をする場合は、きちんと【介護に強いリフォーム会社】を選びましょう。

愛知県の方は、お問い合わせから私にご相談ください!

まとめ

高齢者が自宅で転倒しないためのポイントをまとめます。

1. 「自分だけは大丈夫」は危険!

  • 慣れ親しんだ家こそ油断は禁物。
  • 毎年多くの高齢者が自宅で転倒し、寝たきりや骨折の原因になっています。

2. 転倒しやすいタイミング

  • 年齢や筋力低下で「小さな段差に引っかかる」ようになったら、すぐ対策を始めましょう。
  • 転んでからでは遅いので、早めの予防が大切。

寝たきりになりたい方など、いませんからね

3. 家の中でつまずきやすい場所

  • 小さな段差や敷居(1~2cmでも危険)
  • ベッド、ソファ、椅子の周囲(立ち上がり時)
  • 家具や配線コード付近
  • カーペットや畳の端

4. 具体的な対策

  • 段差や敷居には目立つテープや蓄光テープを貼る
  • 可能なら段差そのものを撤去する(リフォームも検討)
  • ベッドや椅子の近くに手すりやつかまる場所を設置
  • 配線コードはカバーで固定し、なるべく動線上に置かない
  • カーペットやゴザはズレやすいので、しっかり固定できない場合は敷かない

5. やってはいけない対策

  • 誰にでもスロープを設置するのは危険。歩行器や車いすを使っている方以外は段差撤去がベスト。

6. リフォームの依頼先

  • 介護に詳しいリフォーム会社や工務店に依頼しましょう。
  • 介護認定を受けている場合は、介護保険の補助も利用可能です。

「まだ大丈夫」と思わず、早めの対策で自宅の転倒リスクを減らし、健康寿命を延ばしましょう!!

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